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映画『イヴの総て』

  • 執筆者の写真: Kameda Risa
    Kameda Risa
  • 5月19日
  • 読了時間: 4分




『イヴの総て』


監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ

出演:ベティ・デイヴィス/アン・バクスター/

ジョージ・サンダース/セレステ・ホルム/ゲイリー・メリル/ヒュー・マーロウ/

セルマ・リッター/マリリン・モンロー/グレゴリー・ラトフ/バーバラ・ベイツ/ウォルター・ハンデン




ひっっっさしぶりに観返した。


あまりに久しぶりすぎたのと、

初めて観たときは深夜に1人で飲みながら観たんだろうな、だから記憶が抜けまくっていた。←


モンローが登場する部分だけは覚えていつつ、詳細を再度思い出したくて。



20代で観た私と

今の私。


きっと感想がエライ違った。


ていうか、

こんっなに面白かったっけ???!興奮)


てくらい、138分があっという間だった。



まず語り口が超分かりやすいんだもの。

最初のシーンにあった違和感の正体が映画の中身となり、総てを知った上で、改めて最後に繋がっていく。


見始めたときとは当然、見る目が180度変わる面白さ。


シンプルな構成ってやっぱり最強だ。



でも中身が面白くなくちゃぁ最後まで辿り着かない。


しかしこれまた、よくあるような無いような、

貪欲で意欲的で計算的で策略的で、したたかな女の企みを辿る。


曖昧ながらも、20代の私はイヴに憧れたし、羨ましかった。

やはり勝ち上がるには、それなりの したたかさや強さが必要なんだ!

と思った、って思い出した。


だって色んな人が言ってたし。爆)


でも今は違う。

イヴみたいにならなくて良かった。


確かにイヴは、望みを掴んだ。

頂点まで上り詰めてやった。

彼女が行動を起こしたからだ。

その賭け方は…正直、今もちょっと羨ましいし、拍手だよ。


ただ、敵に回して失ったものは大きいと思う。

それすらも、演劇界からハリウッドへ進出というカタチで逃げ切り勝利だったけど。

良いことも悪いことも、人にはバレるものよ。



それに比べて、大女優であるマーゴよ!


貴女そんなに面白い方でしたっけ??!


最初は典型的な大御所の嫌な部分を全開に立ち振る舞っていた。

めっちゃ女王様気質で、何様なんだと。


それが観ていく内に、

なんと、まぁ可愛らしいの、いじらしいの。


誰もババァである自分は信じてくれず、謙虚で仕事を黙々とこなす愛想のいい若くてポッと出の娘のばかり味方する。


怒りを喚き散らす変わりに、全てを知った上で何も知らぬフリを演じてハッタリかます。

最高だった。


苛立ちを隠す気にもならず、高々と掲げる「アーメン!」は爆笑だった。天才)

なんて素晴らしいシーンの締めなんだよ。


ドレスの着こなしも最高にクール。

そもそもドレスのデザインが天才的。

鎖骨は出しつつ二の腕は隠し、両ポケット付き!

手をポケットに突っ込むドレス姿、誰もが惚れてまうやろがい。


あれだけツンケンしていたのに、最後は愛を貫くのも反則だよ…。

まぁね、もう十分すぎる地位は得たわけだし。

人生、次の段階に行ってもいいわな。

切り替え方もスッパリしていて、思えばずっと勇ましさがあったかも。



新しい芽に追いやられるババァ役だったけど、マーゴが最高に好きになった。

友達になるなら断然マーゴっしょ。



それにしても、マーゴの行動は往年のマリリン・モンローみたいだった。

セリフでも「私自身を見て欲しい」と言っていたり、遅刻は当たり前だったり。


アーティストの伝記映画でも、世界的に名声を得れば大抵はドラッグに手を出し、豪邸で孤独に怯え、堕ちていく。


観る度、

あぁみんな同じ道を辿るのだなぁ

なんて思ってたけど、俳優(女優)でも同じだったのかもしれない。

みんな、そうなっていく。

そういうものだったのかも。




若かりしモンローは、めっちゃ細かった。

若さゆえ?

リアルな自身と似たような、駆け出しの女優役。

それにしても可愛いし光ってるし、ちょっとした空気の読めないキャラクターは既に始まっていた。


スターになってから彼女が身につけていた、白い毛皮。

この役でも、白い(白くみえる)羽織りが衣装だったのは不思議な縁を勝手に感じたり。


どっかで見かけたカラー写真では、ドレスは明るい黄色だった。

マーゴは紫だったり赤だったり…実際はどっちだったんだろう。

モノクロ映画のもどかしいところ。





イヴを追い、

今時そんな女性いるかーい

ってツッコミがあるかもしれないけど、いつの時代にもイヴに夢中になる人(男性)は、いっぱいいるのよ。

ねー。←



最後に少しの恐怖?いや、ニヤリとしちゃう輪廻も添えて。


最後の最後にしか出ない女子生徒役。

ほんのワンシーンだけど、個人的には1番やってみたい役どころ。

ここまでの物語の締めを担うなんて、痺れちゃうものね。




なんて元気のでる楽しい映画だ。ニッコリ)




あくまでモンローは端役なので、モンローがパッケージにデカデカといるのは…ちょっと違うかも。笑)


間違いなく出演作だけども。

出演者イチ有名だけど。





ヤなことあったら心で叫ぼ。


アーメン!!!






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